二次冷却システム

冷却水系の障害防止のために

冷却水の劣化によるさまざまな障害を防止するために、従来では薬品添加による水処理が行われてきました。
しかし、近年のエンプラ樹脂の登場・発達に伴う金型温度の高温化と製品の高精度化によって、 高い水準の冷却工程制御が要求されるようになり、薬品処理だけでは対応できなくなっています。
ファンクショナル・フルイッドは、現在の射出成形の技術レベルに対応した冷却水管理方法として二次冷却システムを提案し、精密射出成形業界やダイキャスト成形業界を中心に、 大きな反響とご支持をいただいています。

二次冷却システム

二次冷却システムは、クーリングタワー水(一次冷却水)と機械側冷却水(二次冷却水)を分離し、障害の原因となる物質を機械側の冷却水系に入れないことによって障害を防止します。
温度の高くなった冷却水は、プレート式熱交換器でクーリングタワー水によって間接冷却されますが、工場側冷却水とクーリングタワー水が混ざり合うことはなく、クーリングタワーの安価な冷却能力を利用しながら、障害のない冷却水系が維持されます。
UWT Cooling Unitは、この優れた二次冷却システムの導入を容易にするために開発されました。 二次冷却化に必要な機能を一体化したUWT Cooling Unitを設置し、配管を接続するだけで、既設工場の生産設備を二次冷却システム化することができます。

一般的な冷却システム


汚れたクーリングタワー水により、金型や機械に障害が発生。冷却効率が低下し、精密安定生産を阻害します。

※画像はクリックで拡大します。

二次冷却システム


管理された二次冷却水が障害の発生を防止し、生産の精密安定性を高めます。

※実際の二次冷却ユニットには、熱交換器・工場送りラインが各2系統装備されています。

障害防止効果の検証

【Fig-02】は6か月間使用した熱交換器のプレートで、左側はクーリングタワー水側(一次冷却水)、右側は機械側冷却水側(二次冷却水)です。 クーリングタワー水側には、黒褐色の付着物が多量に見られますが、機械側冷却水側は付着物がなく、金属光沢を保っています。
長期間の使用にもかかわらず、 二次冷却水回路には、腐食やスケールが全く発生していないことが確認できます。
また、多管式熱交換器とは異なり、プレート式熱交換器は分解が簡単で、クーリングタワー側の付着物も容易に除去できます。

【Fig-02 6か月間使用したプレート面の比較】

二次冷却システム導入の効果

●品質の向上
スケール、スライム、腐食(錆)を防止し、効果の高い冷却工程が持続するため、製品の精度や強度が増し、不良品率が減少するとともに、サイクルが短縮されます。

● 冷却水条件の多様性に対応
近年高温化する傾向にあるエンプラ樹脂の成形温度にも対応、100℃以上の冷却水でも使用可能です。
製品の精密化に伴って要求される、高水準の障害防止にも有効です。また、その際でも維持管理は簡単です。

● コストの削減
クーリングタワーを使用するので、電力消費量は、チラ-に比べてはるかに少なくてすみます。
さらに、外気温に応じたタワーファンのON/OFFや、ポンプモーターの回転数制御など、 多様な省エネルギー機能を備えています。

UWT Colling Unit

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2020年3月13日

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