脱酸素による防錆

脱酸素による防錆

 腐食は、水中の酸素濃度を減少(脱酸素)させることにより抑えることができます。水に溶解できる酸素の量は、水と接している気体中の酸素分圧と温度によって決まります。 通常の冷却水には、密閉系であっても、空気飽和に近い濃度の酸素が溶け込んでいます。しかし、ここに窒素ガスを吹き込むと、水中の酸素濃度は低下してゆきます。 これは、水中と気体中の酸素濃度が平衡になるように、水中の酸素が移動するためです。 また、水中に溶け込むことのできる気体の総量には限界があるので、溶存酸素が窒素によって置換されたと考えられます。
 この現象を利用して、脱酸素装置O2-Free Airが開発されました。この装置はガス分離膜を用いてコンプレッサーの圧縮空気から99%の窒素ガスを取り出し、 特殊ノズルから細かい気泡として水中に放出します。窒素ガスは水中をゆっくり上昇しながら酸素を除去し、水上面から空気中に出て再び空気と混合します。 また、排出された酸素ガスも空気と混ざるので、全体の空気の組成は通常に保たれます。したがって、ガスボンベからの窒素ガス供給のような面倒な管理の問題がなく、操作も簡単で低コストです。

O2-Free Airによる溶存酸素減少

 O2-Free Airを実際の冷却水系で用いたときの酸素濃度をクーリングタワー水、脱酸素処理なしの二次冷却水と比較したのが【Fig-03】です。 クーリングタワー水には飽和に近い濃度の酸素が溶解しており、冷却水系の腐食の最大の原因になっています。二次冷却水系でも空気飽和の50%~80%程度の酸素を含んでいますが、 O2-Free Airによって溶存酸素濃度をクーリングタワー水の約1/5に減少することができました。
 実際の使用では、二次冷却水タンク内の溶存酸素濃度を約90分で1.0mg/Lにまで低減し、持続することができます(【Fig-04】)。

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【Fig-03 O2-Free Airによる溶存酸素減少の検証】

【Fig-04 O2-Free Airの実際の脱酸素効果】
当社二次冷却システムUWTユニットの冷却水タンク内の溶存酸素量の推移

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